東京都の地域連携薬局数が4月26日時点で506軒と500軒を突破した。全国で500軒を突破した都道府県は初めて。専門医療機関連携薬局を含めた認定薬局数は計514軒となっている。都は、地域連携薬局と専門医療機関連携薬局を合わせた認定軒数も「概ね順調に伸びてきている」と評価した。同27日の定例会見で公表した。
地域連携薬局の認定軒数を1カ月ごとの推移で見た場合に、3月の増加軒数に比べると4月が緩やかになっていることについて、福祉保健局健康安全部薬務課は、「年度初めは人の動きが激しく、現場も慌ただしいため申請体制が整わないのではないか」との見解を示した。
一方、専門医療機関連携薬局の認定軒数は2021年10月以来1軒増加し、8軒となった。地域連携薬局に比べて伸び悩んでいる理由について「都は癌特化型の病院よりも他の重症疾患の患者も診る総合病院が多いため、申請要件を満たすことが難しいのではないか」との見方を示した。
今後の動向については、「入院患者を地域に戻す動きを活発にする病院があれば、それに付随して専門医療機関連携薬局は出てくる。入院患者を地域に戻した場合にそれに対応できる薬局を病院がどれだけ求めているかも考慮する点ではないか」と分析。地域の薬局から病院に連携を働きかけていくことも認定薬局の増加に重要な要素になるとしている。