厚生労働省は10日、ファイザーの新型コロナウイルスに対する経口抗ウイルス薬「パキロビッドパック」(一般名:ニルマトレルビル/リトナビル)を特例承認した。新型コロナウイルス感染症の軽症者向け経口抗ウイルス薬では国内2番目の承認となり、きょう14日から医療現場で投与を開始する。リトナビルには高血圧や高脂血症の治療薬など多数の併用禁忌薬があり、医師や薬剤師が処方や調剤を行う上で患者が服薬中の全ての薬剤を確認する必要があるため、27日まではコロナに罹患した患者の診療を行う全国2000の医療機関に限定し、院内処方で提供する方針。
ファイザーが1月14日に承認申請し、10日の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会で特例承認が了承された。厚労省はファイザーから200万人分の供給を受けることで最終合意しており、既に4万人分が輸入され、今月下旬には追加納入する予定だ。