小児の尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬が対象
ノバルティス ファーマ株式会社は2月7日、コセンティクス(R)75mg皮下注シリンジ(一般名:セクキヌマブ(遺伝子組換え))について、小児の尋常性乾癬、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、膿疱性乾癬を対象に、国内で唯一使用可能な生物学的製剤として新剤形を発売したと発表した。
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乾癬は慢性の炎症性疾患であり、そのうち3分の1が小児期に始まるとされている。乾癬は、患者に自信の喪失や周囲の理解不足から生じる社会的孤立といった心理的、社会的、精神的影響を与える。特に、人格形成期である小児期では、見た目のコンプレックス、かゆみや痛みによる集中力の低下、将来への漠然とした不安などによる生活の質への悪影響が懸念されている。
また、小児乾癬の治療については、薬剤を長期に使用することによる安全性への懸念もあり、より安全で有効性の高い新たな治療選択肢が望まれてきた。
75mg製剤発売で、より体重の軽い小児患者にも使用可能に
コセンティクスは、乾癬、強直性脊椎炎(AS)、X線所見が認められない体軸性脊椎関節炎の全身性炎症および進行に関与する重要なサイトカインであるインターロイキン-17A(IL-17A)を直接阻害する、ヒト型の生物学的製剤。乾癬およびASの適応症で成人における実臨床下での長期使用の経験および小児乾癬を対象とした臨床試験での長期データなど、堅固な臨床的エビデンスを有しているという。同剤の上市以来、世界で40万人を超える患者が投与を受けている。
同社は、2021年9月27日、「コセンティクス」の小児の尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬への適応に関して、用法および用量の承認事項一部変更承認、ならびに新剤形となる75mg製剤の承認を取得した。追加承認された用法および用量は、尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬について、「通常、6歳以上の小児にはセクキヌマブとして、体重50kg未満の患者には1回75mgを、体重50kg以上の患者には1回150mgを、初回、1週後、2週後、3週後、4週後に皮下投与し、以降、4週間の間隔で皮下投与する。なお、体重50kg以上の患者では、状態に応じて1回300mgを投与することができる」である。
今回の新剤形の発売について、「『コセンティクス』を国内唯一の小児乾癬に対する生物学的製剤として提供するにあたり、75mg製剤が発売になったことで、より体重の軽い小児患者にも使用していただけるようになる」と、同社のレオ・リー代表取締役社長は述べている。
なお、新剤形についても、同社はマルホ株式会社と、国内の皮膚科領域で継続して共同プロモーションを実施する。
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