英ラインファーマは22日、妊娠初期における人工中絶薬(一般名:ミフェプリストン・ミソプロストール)の国内承認申請を行ったと発表した。承認されれば、経口投与での人工妊娠中絶が国内で可能となる。
今回の申請は、妊娠63日以下の18歳から45歳の女性120人を対象とした国内第III相試験の結果に基づくもの。主要評価項目である投与後24時間以内の人工妊娠中絶成功率は93.3%で、両剤の併用投与による人工妊娠中絶への有効性が示された。
申請された妊娠中絶薬は、母体保護法指定医師のもと、1剤目にミフェプリストンを経口投与し、その36~48時間後に2剤目としてミソプロストールを投与するコンビパック製品。
プロゲステロン受容体拮抗薬のミフェプリストンは、妊娠継続に必要な黄体ホルモンの働きを抑え、プロスタグランジンE1誘導体のミソプロストールは子宮収縮作用を発揮する。これら両剤を併用投与することで、人工妊娠中絶の成功率が高まる。
両剤は、WHOの公表する必須医薬品リストに掲載され、その使用に関してガイドラインも示されている。
同社は、妊娠初期において人工妊娠中絶を希望する人のニーズや状況に合わせた新たな選択肢として、人工妊娠中絶薬を提供できるよう規制当局と協議を重ねていくとしている。