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【薬価改革で骨子案】再算定ルールの猶予「4年」-製薬業界に一定の配慮

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2021年12月24日 AM10:15

中央社会保険医療協議会は22日の総会で、2022年度薬価制度改革の骨子案を了承した。新薬創出等加算については新規作用機序医薬品以外でも有用性加算に相当する効能・効果が追加されれば、対象品目に加えるよう要件を緩和する。市場拡大再算定で薬価を引き下げた対象品目の類似品についても1回に限り、4年間は再算定ルールの適用対象外とするなど製薬業界に配慮した。一方で、原価計算方式における製造原価の開示度50%未満の品目は加算係数を0.2からゼロに引き下げる方針。

次期薬価制度改革ではイノベーション推進の観点で新薬創出等加算の見直しを行った。新規作用機序医薬品に限らず、新規収載時に有用性加算に相当する効能・効果が追加された場合には、対象領域、市場規模の一定の要件を付した上で、新薬創出等加算の対象にする。

医薬品医療機器等法で法制化された先駆的医薬品、特定用途医薬品については、新規収載時には算定薬価への加算と新薬創出等加算の対象とし、薬価改定時には改定時加算、新薬創出等加算の対象とする。、特定用途医薬品の過去5年間における指定数を新薬創出等加算の企業指標として1品目につき2ポイント加え、新薬開発の実績として評価する。

さらに、過去5年間で新型コロナウイルス感染症に対し、新たに承認を取得したワクチンと治療薬も新薬創出等加算の企業指標として1品目につき4ポイント加える。

再算定の対象品目の類似品に係る再算定ルールについては、市場拡大再算定の特例の対象品か類似品として引き下げられた後、特例の適用日の翌日から起算して4年を経過する日までの間は、1回に限り、他品目の市場拡大再算定の類似品としての対象から除くこととした。

論点整理で厚労省は3年間の猶予を提案し、業界側は通常改定2回分となる5年間を主張したが、再算定の適用から4年間とすることで決着した。

一方、類似薬がない場合に原材料費、製造経費等を積み上げる原価計算方式の薬価の透明性を高めるため、海外からの移転価格については、他の国への移転価格の最低価格を上限とする運用を明確化し、開示度50%未満の場合の加算係数を現在の0.2からゼロに引き下げるなど対応を強化する。

安定確保医薬品については、現時点で安定確保医薬品のうち優先度が高いカテゴリーAの品目を基礎的医薬品の区分に追加した。後発品が上市されてから10年を経過し、後発品の薬価を段階的に引き下げることとしているG1ルール該当から6年以内、G2ルール該当から10年以内の先発品については対象外とするなど他のルールとの整合を図る。

一定期間を経ても後発品への置き換えが図られていない場合の特例引き下げ(Z2)と補完的引き下げ(C)については、引き下げ率2%を現行の後発品置き換え率50%未満から60%未満、引き下げ率1.75%を50%未満以上70%未満から60%以上80%未満に引き上げる見直しを行い、長期収載品の薬価適正化を進める。

診療報酬改定がない年の薬価改定のあり方や薬価の調整幅2%の見直しは今後の検討課題とした。

一方、年間1500億円の市場規模を超えると見込まれる高額医薬品が承認された場合には、通常の薬価算定の手続きに先立ち、直ちに中医協総会に報告し、当該品目の承認内容や試験成績などに留意しつつ、薬価算定方法の議論を行うこととした。

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