癌患者の電子カルテに保存されている非構造化データの自然言語処理によって臨床アウトカム評価に関連する情報の抽出を試みたところ、薬物治療効果の判定に関連する有用なキーワードを特定できたことが、宮崎大学、NTTデータ、ファイザーの共同研究で明らかになった。遺伝子検査のうち77%の検査結果も電子カルテデータから抽出できた。
近年、日常診療で得られる医療や健康情報などのリアルワールドデータ(RWD)が注目されている。特にこれまで活用されてきたレセプトデータから得られにくい薬剤の治療効果や安全性など、臨床アウトカムの取得可能性があるデータとして電子カルテの利活用が期待されているが、臨床アウトカムに関連する多くのデータは入力形式が定められていない非構造化データであるため、データを構造化しなければ解析が難しいという課題があった。