中央社会保険医療協議会は22日の総会で、2022年度調剤報酬改定に向け、薬局薬剤師の対人業務に対する評価をめぐり議論した。有澤賢二委員(日本薬剤師会常務理事)は、薬剤種類数が多い場合に薬剤服用歴管理指導料の評価を拡充するよう要望したものの、委員からは、「前回と同じ処方内容のDo処方の場合、一つひとつの薬剤で説明を受けることは少ない」「技術料として算定されている薬剤服用歴管理指導料に加算を付けることはこれまでの議論と逆行する」と反対意見が相次いだ。
薬剤服用歴管理指導料は、薬剤の服用に関する基本的な説明や患者に必要な服薬指導、薬剤服用歴への記録の業務で点数が算定されている。厚生労働省は、767薬局を対象に行った調査で、薬剤情報提供・服薬指導の平均所要時間について薬剤種類数が6種類未満の場合は1回当たり約5.1分に対し多剤調剤時(6種類以上)の場合は1回当たり約9.0分と説明時間が長くなるとの結果を踏まえ、薬剤服用歴管理指導料に関する評価の見直しを論点として示した。