医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 人工関節置換術に用いる次世代型ロボット支援手術システム「CORI」を日本初導入-近大

人工関節置換術に用いる次世代型ロボット支援手術システム「CORI」を日本初導入-近大

読了時間:約 1分11秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2021年10月25日 AM11:15

従来機より骨を削るスピードが約29%向上、手術時間を短縮

近畿大学は10月21日、同大病院に、、スポーツや外傷による後遺症などに対する人工関節置換術に用いる次世代型ロボット支援手術システム「(Core of Real Intelligence)サージカルシステム」(Smith&Nephew社製)を、2021年10月22日より日本で初めて導入したと発表した。


画像はリリースより

同院は、2017年4月に人工関節センターを設立し、人工膝関節置換術後の早期回復に向けた診療技術の開発などを通じて、患者に満足度の高い診療を提供することを目指している。

今回導入したロボット支援手術システム「CORI」は、膝の人工膝関節置換術の際に使用するもので、2019年に同院が日本で初めて導入した「NAVIO」の次世代機として開発されたもの。NAVIOのノウハウを踏襲しつつ、骨を削るスピードが約29%向上したことで、手術時間の短縮が期待できる。

オーダーメイド手術による術後QOLの向上に期待

また、骨を削るドリルの制御能力や赤外線カメラの反応速度が向上したことにより、これまで以上に正確な骨掘削が可能になり、患者の膝の状態に応じたオーダーメイド手術が提供できるという。さらに、小型化によって、手術室内での移動も容易になったとしている。

人工膝関節の全置換術では、膝十字靭帯を切除する場合が多く、膝十字靭帯を温存して高機能の膝関節を再建するには高い精度でのインプラント設置が求められる。CORIは、そのような十字靭帯温存型人工膝関節置換術にも対応しており、患者の要望や膝の状態に適したオーダーメイドの手術支援によって健康な膝関節と変わらない曲がりやすさを取り戻し、術後の早期回復・社会復帰や、QOLのさらなる向上に貢献することが期待できる、と研究グループは述べている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK
  • シベプレンリマブ、IgA腎症P3試験で主要評価項目を達成-大塚製薬
  • チルゼパチド、肥満症の日本人対象P3試験で有意な体重減少効果-リリー
  • エブリスディ2年データ、SMA小児の多くが独立歩行可能となったことを示す-ロシュ
  • 点滴ライン整理用の「カラフルホルダー」開発、ワンタッチで長さ調節可-東北大ほか