厚生労働省は27日、グラクソ・スミスクライン(GSK)の新型コロナウイルス治療薬「ゼビュディ点滴静注液500mg」(一般名:ソトロビマブ)を特例承認した。新型コロナウイルス感染症の重症化リスク因子を持ち、酸素投与を要しない軽症・中等症I患者が投与対象となり、先に承認された中外製薬のロナプリーブと臨床的には同じ位置づけになる。当面は短期入院患者を対象に投与し、その後の使用実績を踏まえ往診でも使用できるよう検討する方針。
薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は同日に同剤を審議し、特例承認しても差し支えないと結論づけた。新型コロナウイルス感染症治療薬では5番目の薬剤となり、軽症患者向けにはロナプリーブに次いで2種類目となる。特例承認了承後に会見した田村憲久厚生労働相は、「新たな治療選択肢の一つになるので期待している」と述べた。