7月25日時点における、ワクチン接種後の医療機関からの副反応疑い報告件数は、米ファイザー製品が1万9202件(接種回数全体の0.03%)、米モデルナ製品が903件(0.03%)だった。
このうち、ブライトン分類に基づいてアナフィラキシーとして報告されたのは、ファイザー製品が360件、100万回接種当たり5件だった。
モデルナ製品の報告件数は8件で、100万回接種当たり2件だった。
接種後に死亡事例として報告されたのは、ファイザー製品が828件で、前回報告分から165件増加。100万回接種当たり11.1件だった。専門家の評価では、825件が「情報不足等により死亡との因果関係は評価不能」、3件が「死亡との因果関係は認められない」と判断された。
モデルナ製品の死亡事例は6件で、前回報告分から2件増加。100万回接種当たり1.7件だった。6件全てで、情報不足等により死亡との因果関係が評価できないと評価された。
これら報告内容を踏まえ、合同会議は「安全性に重大な懸念は認められない」と判断し、接種の継続を決めた。
一方、この日の合同会議では、HPVワクチンやインフルエンザワクチンなど25種類のワクチンについても安全性を評価し、いずれも「重大な懸念は認められない」として、接種の継続を決めた。
Hibワクチンなど24種類については今年1月から3月末まで、インフルエンザワクチンは昨年10月から今年3月末までに収集した副反応の頻度や症状が報告された。
これらワクチンのうち、インフルエンザワクチンで3件、Hibワクチンで2件の死亡例が報告された。
ただ、Hibワクチンについては「調査中」、インフルエンザワクチンに関しては情報不足や基礎疾患が多く感染症を合併しやすい病態であったことなどから、「接種との因果関係は不明」と専門家は評価。
そのため、安全性に重大な懸念がないとして、全てのワクチンで接種の継続を決めた。