免疫治療センター、治療の安全性・有効性検討や研究開発を実施
神戸大学は8月2日、同大医学部附属病院「光免疫治療センター」の設置、および医学部附属病院国際がん医療・研究センター(ICCRC)「頭頸部イルミノックス外来」の開始について7月29日に記者会見を行ったことを発表した。
画像はリリースより
光免疫治療センターは、7月1日に同大医学部附属病院に設置。光免疫治療の安全性と有効性を検討するとともに、他の診療分野にも適応できるよう研究開発を行う。
同じく、頭頸部イルミノックス外来も7月からICCRCで開始され、医学部附属病院では、すでに約40件の問い合わせを受けているという。
他の領域への拡大、他の抗がん剤との組合せ等、さらなる発展を目指して
記者会見で、藤澤学長は「医学部では手術支援ロボット『hinotori(TM)』に続き、先進的な治療に挑戦している。2021年2月に締結した神戸市、楽天メディカルと神戸大学との連携・協働協定に基づき、光免疫療法の領域拡大のための研究開発や、治療にあたる医師の育成にもつとめている。神戸大学としては新しい臨床応用、保険適用拡大、安全性の確立に向け、光免疫治療センターを中心に据えてこれらを推し進めていきたい」と述べた。
その他、「今後は、ICCRCにおいてイルミノックス外来(セカンドオピニオン外来)を行い、医学部附属病院において検査し、ICCRCにて治療を行っていくシステムを確立したい」(丹生光免疫治療センター長)、「光免疫治療センターの趣旨は、神戸医療産業都市の発展を推進することにも合致している。ICCRCは照度を落とすための個室も十分に確保できること、低侵襲ながん治療を目指すICCRCの方針にも適っていることもあり、この治療を進めることが有意義であると考えている」(味木国際がん・医療研究センター長)、「現在は頭頸部のみの適応だが、他の領域への拡大、他の抗がん剤との組合せ等、さらにこの治療が発展していくことも考えられるので、このような治療を推進し、リーダーシップをとっていくことはとても有意義である」(眞庭病院長)といった見解が述べられた。
引き続き神戸大学では、次世代医薬品、新規治療・医療機器の研究開発・教育に励むとしている。
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