武田薬品とペプチドリームは7月27日、両社の共同研究・独占的ライセンス契約の枠組みを拡大し、中枢神経系領域の複数ターゲットに関するペプチド薬物複合体(PDC)の創製に向けた研究を行うと発表した。今回の契約拡大により、ペプチドリームは武田から一時金を受け取り、今後総額で最大約35億ドル(約3855億円)のマイルストーンフィーを受け取る可能性がある。
両社は、2020年12月に神経筋疾患領域の複数PDCの創製に関する包括的共同研究・独占的ライセンス契約を締結し、ペプチドリームとJCRファーマが開発したトランスフェリン受容体(TfR)1結合ペプチドと武田が選択した医薬品候補化合物によるPDC医薬品の共同研究を進めてきた。
今回の契約拡大により、武田は神経変性疾患関連の複数の中枢神経系ターゲットにTfR1結合ペプチドリガンドを用いて、TfR1結合ペプチドと医薬品候補化合物の複合体を作製し、血液脳関門を通過できる候補化合物の研究が行えるようになる。
また、ペプチドリームは武田から契約一時金を受け取るほか、今後の非臨床試験と臨床試験の進捗、製品の発売、正味売上高に応じたマイルストーンフィーとして、総額で最大約35億ドルを受け取る可能性がある。製品化後の正味売上高に応じたロイヤルティーを受け取る権利も保有する。