政府は26日、海外渡航者向けの「新型コロナウイルスワクチン接種証明書」の交付申請受付を開始した。イタリアなど7カ国で使用でき、入国時の隔離期間短縮、免除等の優遇措置が受けられる。対象国の拡大やオンラインでの受付、発行も検討している。
国によって対応が異なるものの、接種証明書を提示することで、入国時の隔離期間の短縮や免除、空港到着時のPCR検査の免除等が受けられるとしている。
現時点で使用可能な国は、イタリア、オーストリア、トルコ、ブルガリア、ポーランド、韓国、エストニアの7カ国。外務省は、「他の国とも調整しており、順次公表したい」としている。
証明書には、ワクチンの種類や接種した年月日、接種者の氏名、生年月日、パスポート番号等が記載されている。
国際的な人の往来が再開する中、国内では予防接種を受けたことを証明する接種済証を市町村が発行しているが、英語表記、記載事項の不足、偽造防止対策等の点で課題があるとして、これら課題をクリアした接種証明書を別枠で発行することとした。
接種証明書も、住民の接種記録を管理する市町村が発行する。申請者は窓口か郵送で申請を行い、接種記録システム(VRS)を通じて審査、入力された上で、窓口等で証明書が交付される。
当面は使用目的を国外利用に限定し、交付請求時にはパスポートの提示を必須とし、必要性がある場合にのみ取得するよう周知する考えだ。
オンラインによる電子申請、電子交付も検討中だが、開始時期は未定としている。