日本病院薬剤師会は、「心不全緩和ケアの薬剤業務に関する進め方」を策定した。呼吸困難や倦怠感、食欲不振など心不全患者を苦しめる様々な症状に対する薬の使い方や薬剤師の関わり方を、エビデンスに基づき詳しくまとめたもの。近年、診療報酬上の評価が新設されるなど心不全緩和ケアの重要性が指摘されており、現場薬剤師の業務推進に役立つ指針として策定に踏み切った。今後、日病薬のウェブサイトで公開する見通しだ。
2019年度に発足した日病薬学術小委員会で医師や薬剤師が2年間かけて討議し、パブリックコメントの募集を経て策定した。日本循環器学会や日本心不全学会の協力を得たほか、関連論文で示されたエビデンスに基づいて記述するなど、信頼性の高い内容になっている。