中央社会保険医療協議会は14日に総会を開き、2022年度調剤報酬改定に向けた議論をスタートさせた。診療側は対物業務から対人業務へと転換を図る中で、調剤業務の重要性は変わらないとし、これまでと同様に調剤報酬上で評価していくことが大前提と主張した。一方、支払側は過去の改定で新設された対人業務では算定実績のある薬局が少なく、未だに調剤基本料や調剤料などの対物業務による経営に依存していることを問題視。調剤基本料については、処方箋受付回数や集中率ではなく薬局の機能で区分するなどの見直しを求めた。
この日の総会で厚生労働省は、2022年度の診療報酬改定に向け、▽薬局・薬剤師が対物中心の業務から対人中心の業務にシフトする中での診療報酬のあり方▽かかりつけ薬剤師・薬局の普及の促進、多剤・重複投薬への取り組み、処方箋の反復利用など「経済財政運営と改革の基本方針2021」等を踏まえた今後の対応▽オンライン服薬指導の診療報酬上における具体的な検討の方向性――の三つの論点を示した。