アステラス製薬は15日、オンライン面談ツールなどを用いた情報提供を専任で行う「アステラスオンラインMR」によるサービスを、今月から開始したと発表した。主力の前立腺癌治療剤「イクスタンジ」を含む5製品が情報提供・収集の対象となる。
アステラスオンラインMRは、医療関係者に対しコミュニケーションツール「マイクロソフト・チームズ」などを用いて、自社製品の情報提供をオンライン上で行う専任のMR。
同社のMR約1700人のうち11人が選出され、電子資材を利用した情報提供や、オンラインでのコミュニケーションなど専門のトレーニングを受けている。利用希望者は、同社の医療従事者向け情報サイト「アステラスメディカルネット」に登録することで、アポイントを取ることができる。
サービスの対象となるのは、イクスタンジ、抗癌剤「ゾスパタ」、腎性貧血治療薬「エベレンゾ」、JAK阻害剤「スマイラフ」、TNF-α阻害薬「シムジア」の計5製品。
いずれも主力品であったり、上市後間もないために情報提供のリクエストが多い製品が中心となっている。今後は、オンライン専任MRによるサービスの検証を重ねながら、対象製品の拡大を含め検討する。
また、「オンラインMR」は大日本住友製薬と協議を行い、両社で共同使用する商標となっており、出願は大日本住友が行った。
大日本住友は、2020年6月からウェブサイト上に導入したチャットボットから予約可能なオンライン専任MR「iMR」を配置しており、今回「大日本住友オンラインMR」に改称した。
大日本住友オンラインMRは3人体制で、非定型抗精神病薬「ラツーダ」「ロナセンテープ」などの精神科領域に加え、今後は糖尿病領域にもサービスを拡大する予定。
両社は、オンラインMRの認知度向上に向け、各社で案内リーフレットを作成して配布する。