厚生労働省は、きょう28日の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会で、米ファイザーの新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種対象年齢について現在の16歳以上から12歳以上に引き下げるかどうかを審議する。田村憲久厚生労働相が25日の閣議後会見で明らかにした。
ファイザーの新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種対象年齢について、国内では16歳以上としているが、カナダや米国では12歳以上の接種を認めている。
これら諸外国の動きを踏まえ、田村氏は、国内の対応について「28日の審議会で有効性、安全性がしっかりと確認されれば、添付文書を改訂する方向で検討する」との方針を明らかにした。
ファイザーは、3月に12~15歳の2260人を対象とした国際共同第III相試験で、100%の発症予防効果を示す良好な結果を発表している。
同試験でワクチンを接種した16~25歳の参加者で報告された値を上回る頑健な抗体反応を示し、忍容性も良好だった。
特例承認されたモデルナとアストラゼネカ製のワクチンは、18歳以上が接種対象年齢となっている。ファイザー製ワクチンで接種対象年齢12歳以上への引き下げが認められれば、中学校に通う子供への接種に道を開くことになる。
ファイザー製ワクチンは、年内に計1億9400万回分が国内供給される見通しだが、接種対象年齢の拡大が供給量に与える影響に関しては、「改訂を見据え、供給・接種体制をどうするか検討する必要がある」とした。