政府の医薬品開発協議会は25日、新型コロナウイルス感染拡大への対応を踏まえた「ワクチン開発・生産体制強化に関する提言」を取りまとめた。新たな感染症の発生時にも迅速に国産ワクチンを開発できるように、最先端研究を行う研究開発拠点の設置や緊急時を想定した薬事承認プロセスの構築などを盛り込んだ。政府は早期の閣議決定を目指す考えで、コロナ禍で遅れが批判されたワクチン開発に変化をもたらすかが注目される。
■研究開発拠点整備を要求
提言では、コロナ禍でも国産ワクチンが未だに実用化されていないなど、緊急時に即応できない現状を踏まえ、国産ワクチンの開発促進に向けて政府が取り組むべき長期的な国家戦略を示した。