ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は24日、ヤンセンファーマが1回接種の新型コロナウイルス感染症ワクチンの国内承認申請を行ったと発表した。海外第III相試験「ENSEMBLE」のデータと国内第I相試験の中間解析結果をもとに申請が行われた。特例承認の適用は求めておらず、通常の承認プロセスを経て、2022年初頭に国内へワクチンを供給できる可能性があるとしている。今後の日本政府との契約や供給についての詳細は非開示。
同ワクチンは、かぜウイルスの一種であるアデノウイルスの血清型26を使用した組み換え体ベクターワクチン。他のワクチンと違い、2回接種する必要がなく、1回の接種で予防が可能とされており、ENSEMBLE試験では、予防効果は全体で66%との結果が示されている。
また、日本人の20~55歳までの健康成人と65歳以上の高齢者250人を対象とした国内第I相試験の中間解析では、日本人での安全性プロファイルと免疫原性の結果について、ENSEMBLE試験と一貫性があることが示された。これらデータをもとに国内承認申請を行った。
新型コロナウイルス感染症ワクチンの国内申請が行われたのは、ファイザー、アストラゼネカ、モデルナに続き4社目となる。J&Jは、日本政府と供給に関する契約を締結していないが、今後の契約や供給についての詳細は非開示としている。
同ワクチンは、ほとんどの冷蔵庫で少なくとも3カ月間は保存できるという。