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【中医協総会】9品目に市場拡大再算定-「ユルトミリス」も引き下げ

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2021年05月14日 AM10:45

中央社会保険医療協議会は12日の総会で、年間販売額が大きい品目の薬価を新薬収載のタイミングで引き下げる市場拡大再算定の対象品目として、ファイザーのTTR型アミロイドーシス治療剤「ビンダケルカプセル20mg」(一般名:タファミジスメグルミン)など5成分9品目を決めた。医療機関の在庫への影響を考慮し、8月1日から適用される。

効能変更が承認された既収載品と2年度目以降の予想販売額が350億円を超える品目のうち、一定規模以上の市場拡大があった場合、年4回の新薬収載の機会に薬価の見直しが行われている。

今回、ファイザーの「ビンダケルカプセル20mg」では、年間販売額が350億円以上で基準年間販売額の2倍を超えるため、引き下げの対象となった。

中外製薬の抗癌剤「テセントリク点滴静注1200mg」(アテゾリズマブ)もビンダケルと同じ基準で薬価引き下げの対象となった。類似薬の「オプジーボ点滴静注20mg、同100mg、同120mg、同240mg」(ニボルマブ、小野薬品)、「キイトルーダ点滴静注100mg」(ペムブロリズマブ、MSD)、「イミフィンジ点滴静注120mg、同500mg」(、アストラゼネカ)についても、市場での競合性が乏しくないと判断され、テセントリクと同じ引き下げ率で薬価を見直す。

一方、この日の総会では、アレクシオンファーマの発作性夜間ヘモグロビン尿症治療剤「ユルトミリス点滴静注」(一般名:ラブリズマブ)の費用対効果評価に基づく価格調整後の薬価も了承した。現行の73万0894円から69万9570円に引き下げる。8月1日から適用する。

同剤をめぐっては、ピーク時の市場規模(売上)が100億円以上の品目として費用対効果評価の対象となり、費用対効果評価専門組織が評価を行ったところ、健康な状態での1年の生存延長に必要な費用が既存薬に比べて1500万円以上かかると算出。

この結果を踏まえ、同剤に適用されている有用性系加算部分の価格調整を行い、薬価引き下げを行った。

 

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