第一三共は、新型コロナウイルス感染症治療薬として開発中のナファモスタット吸入製剤「DS-2319」について、国内第I相試験を開始したと発表した。同社の新型コロナウイルス感染症治療薬候補品が臨床入りしたのは今回が初めて。
第I相試験では、20~45歳の健康成人76人を対象に、同剤の単回と反復投与時の安全性・忍容性・薬物動態を評価する。
DS-2319は、フサンの製品名でナファモスタットを販売する日医工から原薬供給を受け、同社が吸入製剤化した薬剤。新型コロナウイルスの外膜と感染する細胞の細胞膜との融合を阻害することで、治療効果が見込まれる。両社に加え、東京大学、理化学研究所と共同研究開発を進めている。
同社の新型コロナウイルス感染症治療薬の候補品が臨床入りしたのは初めて。治療薬候補となる複数の化合物が非臨床試験段階にあるという。