小児心臓形状をリアルに再現「超軟質実物大3D心臓モデル」の開発
国立循環器病研究センターは3月17日、先天性心疾患の3Dモデルとして世界初となる多施設共同の医師主導治験が終了し、同機器の高い有用性と安全性を確認したと発表した。この研究は、同大研究センターの白石公教育推進部長、株式会社クロスエフェクトらの研究グループによるもの。
画像はリリースより
研究グループは、これまで、精密3Dプリンタ技術である光造形法と新しい鋳型技術である真空注型法を応用して、立体構造が複雑な小児の心臓形状を内腔までリアルに再現したテイラーメイドの「超軟質実物大3D心臓モデル」の開発・製作を行ってきた。
2023年頃より販売開始予定
今回、医薬品医療機器総合機構で承認された評価方法により多施設共同の医師主導治験を実施し、本機器の有用性と安全性を確認し、診断機器としての有益性を確認した。治験参加施設は、東京大学病院、静岡こども病院、京都府立医科大学病院、岡山大学病院、国循の全国5施設で、治験実施期間は2020年2月19日~2020年12月4日だった。
医薬品医療機器総合機構への治験終了届は、2021年2月17日付けで受理された。現在、治験データをまとめ、総括報告書を作成している。また、それと並行して管理医療機器としての医療機器承認申請書を作成し、2021年5月の提出を目標に進めているという。今後、審査期間を経た後、保険償還申請を行い2023年頃より販売開始となる予定だ。
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・国立循環器病研究センター プレスリリース