東京都は12日、睡眠導入等を目的とした健康食品1製品から、入眠改善剤に含有される医薬品成分「メラトニン」が検出されたと発表した。医薬品医療機器等法に違反するとして、既に販売中止と自主回収を販売会社に指示しており、製品所有者には使用中止を呼びかけている。
メラトニンが検出されたのは、渋谷区のCIGAが米国から輸入販売していた「HEMP Baby CBDグミ」の1製品。原材料としてコーンシロップや砂糖のほか、睡眠導入や炎症抑制等を目的とするカンナビジオールを含んでいる。昨年8月から販売され、現在までに約5000個を売り上げている。しかし、都が情報提供を受けて、健康安全研究センターで同製品の試験を行った結果、グミ1個当たり1.5~3.7mgのメラトニンを含有していることが発覚した。
都は、薬機法第55条2項の「無承認薬の販売、授与の禁止」に反すると判断し、同社に販売中止と自主回収を指示した。
接種により健康被害を受ける可能性が否定できないとして、製品所有者に直ちに使用を中止すること、健康被害が疑われる場合は速やかに医療機関を受診するよう求めている。
メラトニンは入眠改善剤の有効成分として使用されているが、傾眠、頭痛などの副作用も確認されている。健康被害の恐れから、うつ病治療剤として使用されるフルボキサミンマレイン酸塩との併用を禁忌としている。