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【小林化工】福井県に業務改善計画提出-社長を外部招聘、経営刷新

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2021年03月15日 AM10:45

小林化工は10日、福井県から受けた行政処分に基づき、業務改善計画書を県に提出した。小林広幸社長と小林順子副社長、総括製造販売責任者が引責辞任し、社外から後任の代表取締役と総責を招聘することで経営体制を刷新する。

社長直轄でコンプライアンス推進室を新設し、内部通報窓口を設置。取締役会の諮問機関として外部有識者で構成されたコンプライアンス委員会も立ち上げ、役職員による法令遵守体制を確認し、必要に応じ改善措置を講じる体制を構築する。

同社は、製造販売するイトラコナゾール錠に睡眠導入剤が混入し、甚大な健康被害を生じさせた問題で、福井県から116日間の業務停止命令に加え、違反事項の原因究明や法令遵守に対応するよう業務改善命令が出されていた。

同社が提出した計画書では、法令遵守を確実に実行するための組織体制として、社長と副社長、総責は辞任し、社外から後任を招聘する方針が盛り込まれている。品質保証責任者、安全管理責任者も速やかに交代するとした。

また、社長直轄でコンプライアンス活動を推進する実務部門としてコンプライアンス推進室を新設。全社と各部門のコンプライアンス推進活動を統括すると共に、新設する内部通報窓口を所管し、適切な調査と是正措置を主導する。全役職員に対し、法令遵守のための教育訓練も行う。

取締役会の諮問機関として、外部有識者から構成するコンプライアンス委員会も設置する。医薬専門家や弁護士などの有識者で構成し、取締役会に対して、コンプライアンス体制構築や改善計画の実行に関する提言を行う。

GMP管理体制も再構築する。承認書記載の製造方法に戻すほか、軽微変更届出や一部変更承認申請などの薬制対応を行い、承認書と製造実態との齟齬を解消する。

原料の取り違いを防止するため、製造開始前に使用予定の原料・資材について製造指図記録書で指図し、ダブルチェックやバーコードによる確認が徹底されるよう作業手順書に記載するとした。

これまで各部門に分散していた薬事・薬制対応機能を一元化し、薬事部を新設する。薬事部は新規承認申請や一部変更承認申請などに当たって主導的な役割を果たし、承認書の記載内容と齟齬がない正しい生産が行われるようにする。信頼性保証部は製造所に対して無通告で立入調査を行うなど監査能力を強化していく。

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