厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症ワクチンの医療関係者への先行接種について、7日までに3件のアナフィラキシーが報告されたと発表した。20~30代の女性で接種後に咳やかゆみ等が見られたものの、いずれも投薬後に症状は改善した。接種との因果関係等については、関係部会で評価する予定。
3件のうち1件は、30代女性が5日に接種し、同日にアナフィラキシーが発現。接種から5分以内に咳が出た後、呼吸が早い、まぶたの腫れ、全身のかゆみの症状が見られたが、投薬後に症状は改善した。
女性は喘息、甲状腺機能低下症、副甲状腺機能低下症の基礎疾患を持ち、報告した医師はワクチン接種とアナフィラキシーの因果関係はあると見て、基礎疾患の喘息が関係している可能性もあるとした。
同日には20代女性でも確認された。接種約25分後にじんましんが見られ、咳、発熱なども確認されたが、投薬後に症状が改善された。基礎疾患の有無は不明とし、報告医は接種と因果関係はあるとした。
7日に発現した30代女性は、接種後約5分の時点で咳や息苦しさ等が見られ、投薬後に症状は改善されたが、経過観察のために入院。基礎疾患として、食物、動物および殺虫剤によるアナフィラキシーの既往歴があるとしている。