厚生労働省は2月26日、安定確保が特に必要な医療用医薬品である「安定確保医薬品」の案として、506品目を公表した。カテゴリー別では、最優先で対策を取るべき品目として、供給問題が起きたセファゾリンナトリウムなど21品目、優先的に取り組むべき品目としてブスルファンなど29品目が示された。
安定確保薬として示されたのは、成分別では、内用薬216品目、注射薬244品目、外用薬46品目の計506品目。
優先度に応じたカテゴリー別に見ると、最も優先して取り組みを行う品目として、セファゾリンナトリウム(セファゾリンナトリウム水和物)、シクロスポリン、アドレナリン、アセトアミノフェン(坐剤)など21品目を挙げた。
優先して取り組みを行う品目は、ヒドロキシクロロキン硫酸塩、ブスルファン、ダラツムマブ(遺伝子組み換え)、ジアゼパム(坐剤)など29品目とした。その他の安定確保薬として、アセトアミノフェン、デキサメタゾン、ミダゾラムなど456品目を盛り込んだ。
安定確保薬をめぐっては、2020年3月から厚労省の「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議」で検討を行った結果、関連学会が希望した551品目を選定。ただ、同会議のワーキンググループで詳細なカテゴリー分けなどを議論した結果、506品目程度に絞っていた。
厚労省は、12日まで安定確保薬の案に関する意見を募った上で、今年度内に取りまとめる見通し。