厚生労働省は20日、新型コロナウイルス感染症ワクチンの医療関係者向けの先行接種について、同日までに冷感・悪寒戦慄など2件の副反応疑い事例が報告されたことを公表した。先行接種開始後の報告は初めてで、いずれも現在は健康状態を回復している。厚労省の専門家会合で、接種との因果関係を評価する予定だ。
20日17時までに報告された副反応は、「皮膚および口腔内のアレルギー反応(じんましん)」が1件、「冷感・悪寒戦慄」が1件の計2件。いずれも19日に接種をした人に見られたもので、現在は健康状態を回復している。
冷感等を訴えた事例については、当初はアナフィラキシーと判断されたものの、その後、報告した医療機関が症状名を訂正した。
16日付で改正された副反応疑い報告基準では、新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種後、医師が接種と関連性が高いと判断した症状で重篤なものについて報告できることとしており、改正基準に基づいて報告された。
ただ、接種との因果関係については、厚生科学審議会副反応検討部会と医薬品等安全対策部会安全対策調査会の合同会議で評価する予定。