■データねつ造や二重帳簿も
小林化工が製造販売する抗真菌剤「イトラコナゾール錠」に睡眠導入剤が混入して健康被害が発生した事案について、福井県は9日、同社に対して医薬品医療機器等法(薬機法)に基づき、過去最長となる116日間の業務停止命令を出した。承認書とは異なる手順書に沿った製造や立入検査用の二重帳簿作成、品質試験結果のねつ造などの製造実態を経営陣が把握しつつ、長期間にわたって黙認してきた事実を重く見た厳しい処分となった。
同社が製造販売したイトラコナゾール錠をめぐっては、服用した患者344人のうち、1日時点で2人の死亡例を含む221人の健康被害が報告されている。