中央社会保険医療協議会総会は3日、再生医療等製品である第一三共のキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法「イエスカルタ点滴静注」(一般名:アキシカブタゲンシロルユーセル)の医療保険上の取り扱いについて、医薬品の例に倣って薬価基準に収載する方針を了承した。静脈内点滴で投与する点が医薬品のような投与法であることから、医薬品の例で対応することが適切と判断した。
再生医療等製品を保険収載する場合、医薬品か医療機器のどちらで取り扱うかについて、製品の特性に応じて中医協が判断している。今回、第一三共から再生医療等製品のイエスカルタの保険収載を希望する申し出があったことから、医療保険上の取り扱いについて審議した。
厚生労働省は、同剤について「医薬品と同様に薬理的作用による治療効果を期待して、点滴で静脈内に投与される再生医療等製品」とした審査報告書などを踏まえ、医薬品の例で対応する考えを提案。薬価算定組織で償還価格を検討後、中医協総会で薬価基準への収載を審議する方針を示し、了承された。
薬価算定方式は、ノバルティスファーマのCAR-T療法「キムリア点滴静注」を類薬に類似薬効比較方式で算定するとしている。