小林化工は27日、経口抗真菌剤「イトラコナゾール錠」に睡眠導入剤が混入した問題で全製品を対象に調査を行った結果、22製品の自主回収(クラスII)を行うと発表した。定量試験や純度試験、安定性モニタリングなどで承認規格に不適合となった製品が確認されたことを受けての対応。昨年12月にイトラコナゾール錠のほか16品目の自主回収を発表していたが、それを上回る規模となった。
同社は、製品試験で再試験の実施に至った理由が十分に検証されない製品について、保管していたそれぞれのロットの参考品をもとに再評価した。その結果、10製品22ロットで定量試験、純度試験、溶出試験のうちいずれかで承認規格に適合しなかったため、アトルバスタチン錠5mg「KN」、同10mg「KN」、エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「MEEK」、オロパタジン塩酸塩顆粒0.5%「MEEK」など該当ロットの自主回収を決めた。
また、製品出荷後に実施する安定性モニタリングで承認規格に不適合、モニタリング試験の未実施が11製品あり、アマルエット配合錠2番「KN」、同3番「KN」、同4番「KN」、エンタカポン錠100mg「KN」などの全ロットを自主回収する。
製造工程の一部で承認書に記載されていない製造方法が確認されたリルマザホン塩酸塩錠1mg「MEEK」、同2mg「MEEK」の2製品についても自主回収する。
これら製品について、現時点で健康被害は報告されていない。