小林化工が製造販売する経口抗真菌剤「イトラコナゾール錠」に睡眠導入剤が混入した問題で、福井県は9日、医薬品医療機器等法違反に当たる可能性があるとして同社に立ち入り調査を行った。同社と共同販売するMeiji Seika ファルマによる処方患者の特定や服用中止など必要な連絡が完了したことから、調査実施となった。10日17時時点で重篤含め128件の健康被害が報告され、不適切な製造管理を原因とした医薬品の健康被害では最多の報告件数に上ると見られる。調査結果によっては同社に行政処分が下される可能性がある。
同剤に混入していた睡眠導入剤の成分であるリルマザホン塩酸塩水和物は1錠当たり5mg。同製剤を1日4回服用した場合には20mgとなり、通常臨床用量の10~20倍に達する大量の成分が混入していた。