■後発品シェアは78.3%
厚生労働省は2日、医療用医薬品の現行薬価と市場取引価格の開きを示す平均乖離率が、2020年9月取引分で約8%だったとの薬価本調査の速報値を、中央社会保険医療協議会薬価専門部会に報告した。新型コロナウイルス感染症による影響で医薬品卸、医療機関・薬局の調査対象を縮小して実施した調査だが、昨年調査と平均乖離率は変わらず、2018年の消費増税に対応した中間年調査に比べると薬価の開きは0.8ポイント拡大した。後発品数量シェアは約78.3%となり、20年9月までに目標としていた80%には届かなかった。
今回の調査は、2020年9月取引分を対象に販売サイドから11月4日までに報告があった取引価格を集計。新型コロナウイルス感染症の対応で医薬品卸の流通体制が例年と異なることや疲弊した医療現場の負担増を考慮し、調査対象となる販売側の医薬品卸は全体の3分の2(67%)、購入側の医療機関・薬局は前回調査の半分に設定して実施した。