厚生労働省は9日、スイッチOTC化の取り組みを含めたセルフメディケーションの促進策を部局横断的に検討する体制の構築について、「現在は検討を進めている段階」と規制改革推進会議の医療・介護ワーキンググループに説明した。新たな体制では、施策の進捗管理、業界団体との連携などを行うとしている。
7月に閣議決定された規制改革実施計画では、国民の健康増進や業界活性化などの観点から、セルフメディケーションの促進策を検討する部局横断的な体制を厚労省内に作ることを検討するとしている。
この日のWGで、厚労省は対応方針案として、「部局横断的に検討する体制を省内に構築するため、現在検討と調整を進めている」と説明。新たな体制では、施策に関する進捗管理のほか、国民への広報、業界団体との連携も行うとした。
委員からは、「OTC化が進むと医師から処方箋をもらいに来る患者がいなくなり、役割が狭まる要素がある。OTC薬をどう使うかなどに医師が関与できる仕組みも検討してはどうか」「安全性や有効性の視点だけではなく、経済性も含めた取り組み体制も、厚労省内で整備してもらう必要がある」などの声が上がった。
また、OTC化に関する数値目標の重要性を強調する意見に対して、厚労省は「国民や製薬企業のニーズを踏まえ、どう具体化できるか考えたい」と応じた。