琉球大学と横浜市立大学は5日、新型コロナウイルス感染症患者を対象とした痛風治療薬「コルヒチン」の国内治験を2021年1月から開始すると発表した。日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受け、入院中の軽症・中等症患者に対する重要化予防効果を検証し、2021年5月に治験を終了する予定。軽症・中等症患者に対しては、富士フイルム富山化学が開発した抗ウイルス薬「アビガン」(一般名:ファビピラビル)が承認申請中だが、抗ウイルス薬とセットで使われる抗炎症薬として、コルヒチンの開発を目指す。
コルヒチンは、抗炎症薬として痛風、家族性地中海熱を適応に使用されている。今回の治験は、中等症・重症化ハイリスク因子を持つ軽症の新型コロナウイルス感染症患者を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照多施設共同比較試験。コルヒチンとプラセボを割り付け、初日1.5mg、翌日から0.5mgを1日1回4週間経口投与した時の高感度CRPを指標とした炎症反応亢進抑制作用を検討する。