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【厚労省】WHO試験「詳細な検証を」-レムデシビルの効果認めず

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2020年10月28日 AM10:45


■厚労省が見解

厚生労働省は23日、世界保健機関(WHO)が実施した新型コロナウイルス感染症治療薬「」を対象とした臨床試験で、死亡率の改善効果が認められないとする中間結果に対し、「臨床試験の結果に対する詳細な評価・検証を待つ必要がある」との見解を発表した。

レムデシビルは、5月に行われた国内での特例承認を皮切りに、欧州や米国でも承認されている。ただ、15日にWHOが発表した30カ国405病院の入院患者約1万1000人を対象に実施した非盲検臨床試験の中間結果では、標準治療群の死亡リスクに対し、レムデシビル群では有意な低下が認められなかった。WHOは「ほとんど効果が認められないか、全く効果が認められなかったようだ」との見解を示した。

厚労省は中間結果について、「論文掲載のための専門家による査読前のプレプリント段階」であることを踏まえ、「臨床試験の結果に対する詳細な評価・検証を待つ必要があると考えており、今後も情報収集に努める」との声明を出した。

一方、レムデシビルについて5月に緊急使用許可、10月22日に正式承認した米FDAは、承認に当たって評価した試験がプラセボ対照の二重盲検試験であることから、「WHOが実施した試験とは試験設計や評価項目が異なる」との見解を示した。

FDAがレムデシビルを評価した二重盲検試験の最終結果では、患者の回復期間がプラセボに比べ、15日から10日、死亡率は15.2%から11.4%と改善傾向を示したが、統計学的な有意差までは認められていない。

FDAは、「非盲検試験に比べ、二重盲検試験の方が回復までの期間を厳密に評価することに適しており、試験で示された患者への利益が否定されるものではない」とし、承認の正当性を主張した。

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