厚生労働省は19日、後発品の品質検査を実施する2019年度「後発品品質確保対策事業」の検査結果を公表した。49成分834品目を対象に、溶出試験と定量・力価試験を行った結果、全成分全品目が規格に適合していると評価。サンノーバの「アズレン・グルタミン配合細粒『EMEC』」が都道府県の溶出試験で規格値を下回ったものの、製造販売業者の再検査で規格に適合していることが確認されたことなどを考慮した。
今回の後発品の品質検査は、国立医薬品食品衛生研究所、国立感染症研究所、42都道府県、関係業界の協力を得て、昨年7月から今年3月まで実施した。
19年度からは、バイオ後続品も対象としており、参照品目として先発品41成分137品目を含む、エチゾラム、ニザチジン、インフリキシマブなど49成分834品目を対象に品質検査を行った。その結果、49成分833品目を承認書に定める規格に適合とし、1成分1品目が、都道府県の溶出試験で規格値を下回った。
具体的には、サンノーバが製造販売する「アズレン・グルタミン配合細粒『EMEC』」が、都道府県の溶出試験で規格値を下回った。
ただ、その後に製造販売業者が再検査したところ、規格に適合していることを確認した。さらに、製造販売業者と都道府県が試験方法を精査し、不適切な試験操作は見られなかったほか、溶出性に影響を与える問題も確認されなかった。
そのため、検査対象となった全成分全品目が規格に適合していると結論づけた。