国立がん研究センター中央病院は、日本主導によるアジア国際共同試験ネットワークの構築に向け、「アトラスプロジェクト」を開始した。抗癌剤開発を推進するマレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナムと連携し、アジア地域で医師主導による国際共同治験のプラットフォーム構築を目指す。今後、患者レジストリを用いた希少癌、アジアで罹患率が高い子宮頸癌のアジア共同治験を計画し、恒常的に5試験以上の国際共同治験を実施できる体制を整備したい考え。
アジア地域における抗癌剤開発をめぐっては、企業治験の実施機会が少なく、使用可能な抗癌剤の数が限られるなど治験実施体制の整備が課題となっている。