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【厚労省】安定確保薬、年度末に選定-厚労省が骨子案

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2020年08月03日 AM10:15

厚生労働省は7月31日、「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議」の取りまとめ骨子案を同会議に示し、概ね了承された。学会が提案した計551品目の医薬品から、対象疾患が重篤などの要件を満たした「安定確保医薬品」を今年度末をメドに選定することを記載。安定確保薬の製造販売業者に対して、サプライチェーンの複数化や事前に代替薬を検討することなどを求める。厚労省は、次回会合で取りまとめたい考え。

骨子案では、セファゾリンナトリウムの供給不安に関する事案などを踏まえ、医療現場で重要な役割を担う医薬品については、国が民間企業の取り組みに関与する必要があると明記。一方で、全医薬品に関与することは不可能とし、「長年医療現場で汎用され、安定確保の配慮が特に必要な医薬品」を選定した上で、一定の優先度をつける必要があるとした。

具体的には、各専門領域の学会が提案したプレドニゾロン、ヘパリンナトリウム、ワルファリンカリウムなど計551品目から、医学、薬学の専門家による会合を設置した上で、医療上必要不可欠な安定確保医薬品(仮称)を年度末までに選定することとした。

安定確保薬は、▽対象疾患が重篤である▽代替薬または代替療法がない▽多数の患者が服用している――の全要件に合致することを条件とし、選定された品目は年間製造量やサプライチェーンなどを考慮した上で、優先順位を決める。

優先順位が高いものから順に、原料から製品化までのサプライチェーンを把握した上で具体的対策につなげること、製造販売業者が原薬に関するリスクを評価し、原薬の在庫積み増し、サプライチェーンの複数化などの対策を検討すべきとした。供給不安に陥った場合の対策として、医療現場に対する供給の優先順位、代替薬などを事前に検討し、関係者間で共有するよう製造販売業者に求めた。

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