理化学研究所は23日、富士通と共同開発したスーパーコンピューター「富岳」が、スパコンの演算速度を評価するランキング「TOP500リスト」で1位を獲得したと発表した。国産のスパコンがトップとなるのは、富岳の前身機である「京」以来9年ぶり。演算速度に加え、人工知能(AI)の学習速度など3部門でも頂点に立った。
富岳は、富士通が設計・開発したCPU(中央演算処理装置)を搭載し、既に国内では、新型コロナウイルスの治療薬探索などに活用されている。同日、記者会見した理研の松本紘理事長は、「まずは新型コロナウイルス対策で様々なシミュレーションを行い、トップに立ったからといって慢心することなく、今後もさらに富岳の力を引き出すよう努力したい」との考えを示した。