厚生労働省は13日、富士レビオが申請した新型コロナウイルス感染症抗原検査キット「エスプラインSARS-CoV-2」を体外診断用医薬品として製造販売することを承認した。約30分で体内に同ウイルスの抗原があるかどうかを判定でき、4~6時間かかるPCR検査を行わなくても確定診断が可能となる。ただ、PCR検査よりも感度が劣るため、陰性と判定された場合はPCR検査を行うなど、当面は両検査を併用する方針。検査実施による患者の費用負担は発生しない。厚労省は、新規感染者数が多い5都道府県の帰国者・接触者外来などに優先的に配布する考え。
この検査キットは、新型コロナウイルスの蛋白質である抗原の検出を目的としたもの。患者の鼻腔の奥から採取した粘膜を検体とし、検体を含んだ液体をカセット中央にたらすことで、約30分後に判定ラインの有無で陽性か陰性かを判定できる仕組みとなる。