東京理科大学と国立感染症研究所などの研究グループは、抗HIV薬「ネルフィナビル」と脱毛症治療薬「セファランチン」の併用投与により、新型コロナウイルスに感染した細胞から検出限界以下までウイルスを排除できたとの研究結果を公表した。実際の臨床で使用する投与量で併用した場合も、累積ウイルス量が約7%まで、ウイルス排除までの期間も約5.5日短縮した。研究グループは「新たな治療法を提案し、新規伝播の抑え込みに有用な知見を提供するもの」としている。
■理科大などグループ
同大学大学院理工学研究科の渡士幸一客員教授らのグループが、国立感染症研究所などと共同で行ったもので、新型コロナウイルスの治療薬とワクチン開発にかかる時間を考慮し、他疾患対象の既承認薬を用いて治療法を探索した。