抗菌薬「セファゾリン」の一時的な供給停止など、医薬品の安定供給に支障が出る事案が相次ぐ中、厚生労働省は27日に「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議」の初会合を開き、安定確保に向けた議論の方向性について意見交換した。構成員からは、抗菌薬の国内生産維持に厳しい認識が示され、赤字にならない薬価を求める声やキードラッグを充実させるべきとの意見などが出た。厚労省は、今夏をメドに一定の方向性を取りまとめたい考え。
厚労省の調査では、原薬を製造する中国でのトラブルなどによって一時的に供給が滞ったセファゾリンなど、昨年度から今年1月末までに医療用医薬品の供給不安や欠品に陥った事案は計112件に上り、安定供給に支障が出るケースが頻発している。