日本医師会は18日、新型コロナウイルス感染症に罹患しているかどうかを判断するPCR検査について、医師が検査が必要と判断したにも関わらず、保健所に断られた「不適切事例」が全国で290件に上ることを公表した。大阪府47件、神奈川県41件、東京都36件の順に多く、肺炎患者が検査を断られた事例などが確認された。不適切事例が発生した背景について、釜萢敏常任理事(感染症危機管理対策担当)は「各地域で全例を検査する余力がなかったのが一番の背景ではないか」との考えを示した。
今回の調査は、必要な検査を各地域で円滑に行えるようにするために役立てることが目的。医師がPCR検査につなげることが必要な患者と判断したものの、実際には検査につながらなかったケースを「不適切」と定義した。