新型コロナウイルスの感染が国内で拡大する中、製薬企業でも感染者が出てきた。塩野義製薬のグループ会社「シオノギ総合サービス」の従業員1人が新型コロナウイルスに感染していることが判明。ニプロの新潟支店に勤務する技術職の30代男性でも感染が確認されるなど、製薬企業においても徐々に新型コロナウイルスの感染が広がり始めている。
塩野義製薬は9日に、グループ会社であるシオノギ総合サービスの従業員1人が新型コロナウイルスに感染していることが分かったと発表した。同従業員は大阪市内の梅田オフィスで、総務・人事系の内勤業務に従事。4日まで出社していたが、その間業務で社外の人と濃厚接触する機会はなかったという。
感染判明を受け、同社はビルの2フロアに設置されている梅田オフィスで働く塩野義関連会社の全従業員約250人に対して、9日から17日まで在宅での勤務に切り替えるよう指示を出した。また、9日までに梅田オフィスの消毒作業を終えた。
同従業員は、新型コロナウイルス感染者が発生した大阪市内のライブイベントに参加しており、その後発熱などの症状が出現。6日に医療機関を通してPCR検査を実施したところ、新型コロナウイルス陽性と判定された。
また、ニプロは10日、新潟支店に勤務する技術職の30代男性の新型コロナウイルスの感染を確認したと発表した。感染発覚を受けて、同社は新潟支店の従業員に在宅勤務を指示。感染拡大の防止に取り組む。
この男性は9日に医療機関を通してPCR検査を受けたところ、陽性と確認された。微熱などかぜ様の症状で軽症という。