厚生労働省医薬・生活衛生局総務課の安川孝志薬事企画官は10日、省内で開かれた新薬剤師養成問題懇談会で、今後の薬剤師養成や資質向上などを議論する検討会を設置し、その中で薬剤師の需給に関する問題も議論することを明らかにした。早ければ4月中にも初会合を開く予定だ。昨年12月に公布された改正医薬品医療機器等法や「患者のための薬局ビジョン」、医師の働き方改革を進めるためのタスクシフト/シェアの議論などを踏まえ、薬剤師に求められる役割が変化していることから、今後の薬剤師業務を踏まえた需給のあり方について検討する。また、文部科学省は、2013年に改訂した薬学教育モデル・コアカリキュラムの見直しに向けた調査・研究に着手したことを報告した。
安川氏は、薬学教育6年制の開始からおよそ10年が経過し、「地域包括ケアシステムの一員としての役割も出てきている」とした上で、「医療機関におけるチーム医療の推進、患者のための薬局ビジョンにおけるかかりつけ薬剤師、薬局の取り組み、改正薬機法も含め、薬剤師に求められている役割が変化している」と説明した。