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【厚労省】新型肺炎ワクチン開発へ-世界がタッグ、3チームで

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2020年01月27日 AM10:30


■今夏にも臨床試験目指す

厚生労働省は24日、中国を中心に感染が広がる新型コロナウイルスのワクチン開発を促すため、日本やノルウェーなどが出資する「感染症流行対策イノベーション連合」(CEPI)が、豪クイーンズランド大学や米ベンチャー企業など高いワクチン開発技術を持つ3者とパートナーシップを締結したことを公表した。同ウイルスに対するワクチン開発の動きは初めて。低中所得国でもアクセスできるワクチンの迅速な供給を目指す。厚労省は「今夏にも最初の臨床試験実施を目指したい」との考えを示している。

CEPIは、日本、ノルウェー、ゲイツ財団などが出資する官民連携のパートナーシップで、世界保健機関(WHO)と連携している。世界的な脅威となる感染症に対するワクチン開発を促すことで、流行が想定される低中所得国でもアクセス可能な価格で供給することを目的としており、(MERS)に対するワクチン開発助成などの実績を持つ。

今回のパートナーシップでは、迅速なワクチン製造が可能な豪クイーンズランド大学や優れたワクチン開発技術を持つ米ベンチャー企業「イノヴィオ」など3者に出資することで、中国を中心に感染者が相次いでいる同ウイルスに対するワクチンの開発を促すこととした。

具体的スケジュールについて、厚労省は「今夏には最初の臨床試験に着手したい」との考えを示している。

一方、同ウイルスについて厚労省は24日、国内で2人目の感染者が確認されたことを公表した。

患者は中国の武漢市に居住する40代男性で、今月14日に発熱後、19日に旅行目的で来日。保健所の聞き取り調査によると、来日時は「症状は落ち着いていた」状態で、20日に医療機関を受診した結果、発熱やのどの痛みはあったものの、肺炎と診断されず、経過観察することとなった。

しかし、22日に再度発熱し、咽頭痛が持続していたことから、再度医療機関を受診した結果、肺炎が見られた。医療機関が保健所に報告後、国立感染症研究所が24日に同ウイルスに関連した感染症の発生を厚労省に報告した。男性は都内の医療機関に転院し、現在は入院中で命に別状はないという。

また、感染拡大を受けて開かれたWHOの緊急委員会は、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC)に当たらないと判断した。

厚労省も、指定感染症に指定するかどうかについて「今すぐ指定する必要はないが、中国や国内の感染状況、WHOの動向を踏まえて検討したい」との考えを示している。

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