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【厚労省】「ゾレア」に効能変化の特例-14成分に市場拡大再算定

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2020年01月24日 AM10:15

厚生労働省は22日、2020年度薬価制度改革で再算定の対象となる17成分52品目を中央社会保険医療協議会総会に示し、了承された。新設する効能変化再算定の特例をノバルティスファーマのヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体製剤「」に初めて適用。特例拡大再算定については、MSDの抗癌剤「キイトルーダ」と第一三共の血液凝固阻止剤「リクシアナ」が対象品目となり、多くの品目で薬価が引き下げられることになった。

現行ルールでは、効能追加で主な効能・効果が変更された場合、変更後の効能等に関連する薬理作用類似薬に価格が近づくよう再算定が適用される。

ただ、20年度の薬価制度改革では、類似薬がなくても参照薬と比べて著しく1日薬価が高く、市場規模が拡大すると考えられる場合は、現在の効能変化再算定と同様の再算定を行う特例を設けることになった。

ゾレアは、昨年12月に季節性アレルギー性鼻炎の効能を追加。アレルギー性鼻炎を効能とする点鼻用ステロイド製剤を参照薬とし、1日薬価や市場規模を確認した結果、効能変化再算定の特例に当たると判断した。

また、特例拡大再算定は、年間の売上高が1000億円以上1500億円以下で、予想販売額の1.5倍を超えた品目の薬価を最大25%引き下げ、年間売上高が1500億円以上で予想販売額の1.3倍以上の品目は最大50%の薬価を引き下げるルール。

今回、キイトルーダは年間売上高が1500億円を超え、予想販売額の1.3倍以上に拡大したことから、特例が適用された。リクシアナは、年間売上高が1000億円を超え、予想販売額の1.5倍以上に拡大したことから、特例対象となった。

効能追加によって医薬品の使用実態が変化して市場規模が拡大したため、市場拡大再算定の対象となったのは、セルジーンの抗造血器悪性腫瘍剤「レブラミドカプセル」、ヤンセンファーマのヒト型抗ヒトIL-12/23p40モノクローナル抗体製剤「」、中外製薬の抗癌剤「パージェタ」と抗血液凝固第IXa/X因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体血液凝固第VIII因子機能代替製剤「」の4成分である。

原価計算方式で算定され、年間売上高が150億円以上で予想販売額の2倍を超えたか、年間売上高が100億円以上で予想販売額の10倍を超えたため、市場拡大再算定の対象となったのは、ファイザーのTTR型アミロイドーシス治療剤「ビンダケル」、大塚製薬のV2受容体拮抗剤「サムスカ」、帝人ファーマの高尿酸血症治療剤「フェブリク」、アストラゼネカの抗癌剤「」「フェソロデックス」、サノフィのヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体「」、中外製薬のヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」、参天製薬のドライアイ治療剤「ジクアス点眼液」の8成分。

このうち、リムパーザについては、希少疾病用医薬品の効能追加を評価し、フェソロデックスについては真の臨床的有用性が示されたと判断。それぞれ5%の加算率を考慮し、市場拡大再算定による引き下げ幅を緩和する。

三和化学研究所の「ウリアデック」と富士薬品の「トピロリック」はフェブリクの類似品、サノフィの「ケブザラ」はアクテムラの類似品に当たると判断され、市場拡大再算定の対象となった。

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