■地域の事情踏まえ対応
北海道病院薬剤師会(会長:宮本篤札幌医科大学附属病院薬剤部長)は、非薬剤師業務の範囲を明確化した厚生労働省通知「調剤業務のあり方について」に対する見解をまとめ、公表した。広大な地域をカバーする道内では薬剤師不足が深刻な状況にあり、多くの医療機関で非薬剤師を活用しているのが現状。昨年11月には旭川市の病院で無資格調剤が発覚し、薬剤師法違反として行政指導を受けたことから、第二の違反事例を発生させないためにも、道内の医療機関の事情を踏まえた見解を示すことが必要と判断した。都道府県病院薬剤師会が通知への見解を示した初めての事例となる。
昨年4月2日の通知発出以降、非薬剤師業務の内容をめぐって様々な解釈が発生している。こうした中、道病薬では、通知に示された「調剤に最終的な責任を有する薬剤師」について、1人の場合と複数の薬剤師が関与する場合があるとした上で、「基本的ルールを『医薬品の安全使用のための業務手順書』などにおいて予め定めておくことが必要」との見解を提示。