次世代シークエンサーを用いた包括的ながん関連遺伝子解析システム
中外製薬株式会社は12月26日、遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne(R)CDxがんゲノムプロファイル」について、承認申請中の抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤「ロズリートレク(R)」(一般名:エヌトレクチニブ)のROS1融合遺伝子陽性の局所進行または転移性非小細胞肺がんに対するコンパニオン診断としての使用目的の追加について、12月25日に厚生労働省より承認を取得したと発表した。
同プログラムは、米国ファウンデーション・メディシン社開発の、次世代シークエンサーを用いた包括的ながん関連遺伝子解析システム。患者の固形がん組織から得られたDNAを用いて、324の遺伝子における置換、挿入、欠失、コピー数異常および再編成などの変異等の検出および解析、ならびにバイオマーカーとして、マイクロサテライト不安定性(Microsatellite Instability:MSI)の判定や腫瘍の遺伝子変異量(Tumor Mutational Burden:TMB)の算出を行う。また、国内既承認の複数の分子標的薬のコンパニオン診断として、適応判定の補助に用いることが可能だ。
ロズリートレク、ROS1融合遺伝子陽性の局所進行または転移性非小細胞肺がんで承認申請中
ロズリートレクは、ROS1およびTRK神経栄養因子受容体ファミリーを強力かつ選択的に阻害する経口投与可能なチロシンキナーゼ阻害剤。ロズリートレクは、ROS1およびTRKキナーゼ活性を阻害することで、ROS1またはNTRK融合遺伝子を有するがん細胞の増殖を抑制する。ロズリートレクは、NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形がんの効能・効果で2019年6月18日に承認を取得し、同年9月4日に発売した。
なお、ロズリートレクのROS1融合遺伝子陽性の局所進行または転移性非小細胞肺がんの適応拡大については、2019年3月15日に承認申請を行っている。
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・中外製薬株式会社 プレスリリース