医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 薬剤師介入で20兆円超削減-京大・岡田氏らグループ、高血圧患者の管理効果試算

薬剤師介入で20兆円超削減-京大・岡田氏らグループ、高血圧患者の管理効果試算

読了時間:約 1分34秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年12月25日 AM10:45

日本の薬局薬剤師が高血圧患者を対象にカナダの薬局薬剤師と同様の介入を行うと、25年間で20兆5500億円の医療費削減効果が見込めることが、岡田浩氏(京都大学大学院医学研究科健康情報学研究室)らのグループが実施した研究で明らかになった。カナダの一部地域では、処方権を持つ薬局薬剤師の適切な薬物療法の管理によって血圧コントールが改善することが示されており、日本でも大きな効果が期待できるという。

カナダのアルバータ州では、薬局薬剤師が医師の指示のもとではなく、独立して処方権を持ち、降圧薬の投与開始や投与量変更などの薬物療法の管理を担っている。薬剤師が薬物療法の管理を行った効果を検証したランダム化比較試験「RxACTION」では、医師が処方し、薬剤師が投薬する従来治療群の収縮期血圧が11.8mmHg低下したのに対して、薬剤師が処方を行う薬剤師管理群では18.3mmHgと大きく低下することが示された。薬剤師は医師に比べてガイドラインを遵守する傾向が強いため、血圧値に差が生じたと考えられている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【東海大グループ】日常診療に漢方処方87%‐医師半数「証」考慮せず
  • 【文科省審議会】加計学園は定員割れ改善を-千葉科学大薬の現状指摘
  • 【NPhA調査】「在宅24回以上」が壁に-地域支援加算の施設基準
  • 【厚労省】ドラッグロスの78品目公表-開発困難事情など連絡を
  • 【厚労省】条件付承認「積極検討を」-通知一部改正で活用促す